ジャストボイルド・オ’クロック
うーん、ビミョーに期待はずれ。もっと小粋なアクション(格闘とかの、ではなく行動する者の物語としての)ストーリーを想像していたのだけれど、ライトノベル的内省成長痛があっての、いかにもなヒーローストーリー(?)であった。それはそれでいいのだけれど、語り口が雑で言葉足らずなところと冗長なところが入り組み、ようはあまり整理ができておらず、すんなり読み進めなかった。いかにも残念である。
人類崩壊後の家電共生人類というアイディア、CI戦略としての職業的ヒーローというアイディアなど、けっこう面白げな設定ではあるのだけれど、それがきちんと生かしきれていない。それも物語が整理できていないことによるもので、ああ、もったいないなぁ、と思うわけだ。
いろいろと悩み多い現実社会に生きている我々としては、そのようなしがらみから離れて痛快ハードボイルドヒーロー小説をものにしていくってのもなかなかに難しいのかもしれない。
ジャストボイルド・オ’クロック (電撃文庫)
著者:うえお 久光 |
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