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2007年12月11日 (火)

古時計の秘密

それにしても明るい。牧歌的、というのともちょっと違うが、少年少女のための、児童文学としてのミステリーはかくあるべしというような物語であった。

最近(といってもけっこうな時間がたったが)人が死なないミステリーとして、「日常の謎」系というジャンルができているが、本来、そうそう人が不可解な死を遂げることなど、そしてそれに出くわすことなど、ないのである。もっと読み手が、現実味を持って読めるということを考えれば、このような謎になっているのではなかろうか。それがティーン向けならなおさらである。まあ、推理小説として若干の甘さはあるのだけれど、しかし本作(シリーズ)に関して云うのであれば、主人公の魅力が70%、推理小説としての魅力が30%みたいな、読み方でいいのだろうし、であるからこそ、きちんと役割を果たしているといえる。

気楽な読書としては実にちょうどいい物語だといえよう。

ところで、やはり年代を感じるなぁ、と思ったのは、ナンシーが閉じ込められた場面でのことだろう。現在においては、こういうシーンでは、ケータイの電波が届かないというエクスキューズが絶対に必要になってくる。もしかすると、本作の時代背景を知らないで読んだ人は「なんでケータイ持ってないのさ、車はバリバリ運転してるのに」なんて感想を持つに違いない。そういう時代を読む。というのも面白みのひとつではあるので、自分はその手のギャップも好きなんですが。

しかし、ナンシードルーってば、現実にいたら、でしゃばりで五月蝿いヤツ。なんて思っちゃうかも知らんなぁ。

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