« PLUTO(5) | トップページ | 秘密の新選組(3) »

2007年12月18日 (火)

おまけのこ

ほのぼのとしつつどこか諦観じみた哀しみを醸し出す本シリーズ。定番的に読めるので、いまさらどこが面白いとか語ることも不要なのだけれど、ね。

前作今作と思ったのは、主人公一太郎を中心に話をまわすのではなく、脇役を主人公として語るエピソードが増えてきたことだろうか。今巻は特に、屏風のぞきや家鳴といった、サブのサブのキャラクター達が中心となる話がある。そのことによって、作品世界の広がりがでて、シリーズとしては妥当な成長をしているといえるのだが、しかし、反面、妖のキャラ化(シンボルとしての妖怪ではなくアイドル的なそれ。うーん、ちょっと上手く説明できないが)が、進むことにもつながっており、そういった萌えシロを増やすようなのは、ちょっとどうかな、と思わないでもない。もっとも、商売的にはそれもまた正しい選択なんだよなぁ。

(ま、そういう印象を持ったのはタイムリーにTVドラマがあったからかもしれないけれど)

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ←CLICK!

おまけのこ (新潮文庫 は 37-4) Book おまけのこ (新潮文庫 は 37-4)

著者:畠中 恵
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

|

« PLUTO(5) | トップページ | 秘密の新選組(3) »

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: おまけのこ:

» 『おまけのこ』 [Cherryh's blog annex]
『おまけのこ』 (新潮文庫 は 37-4)作者: 畠中 恵出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/11メディア: 文庫 「しゃばけ」シリーズ第4弾。 『こわい』『畳紙』『動く影』『ありんすこく』『おまけのこ』の5編を収録する短編集。 相変わらず病弱な一太郎を中心に、あやかしや友人の栄吉が巻き起こし、あるいは巻込まれる事件を描く。今回は昔話も出てきて、ちょっとバラエティが増えた感じか。 「あやかし」「妖怪」モノはいろいろあるけど、このシリーズのあやかしは独自の論理を持つものと書かれては... [続きを読む]

受信: 2007年12月24日 (月) 10時31分

« PLUTO(5) | トップページ | 秘密の新選組(3) »