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2007年11月 1日 (木)

銀星みつあみ航海記 LOG.2.0

さして文章巧者でもない、有体に云えば文章力の点では下手な作家ではある。にもかかわらず、思わずホロリと男泣きしてしまうのは、泣かせるツボを本能的に判っている作家だからなのだろう。一気読みに楽しむことができた。

ただ、本作に関しては、アイディア的には小粒で広がりはあまりない。これまでの危機また危機、それを運と機転で乗りきるという鷹見ならではの展開にはなっておらず、大きなハードルをひとつだけ設け、それにどう(事前の準備も含め)対処したかだけになっている。もともとページ数も多くなく、妥当といえばそのとおりなのだけれど、ちょっと浅いかなぁと思うところはある。

あとがきで作者自身が語るとおり、スペオペとは基本的に冒険活劇である。自分も活劇としてのスペオペを愛好している。だからこそ、似非スペオペ、似非SFの架空戦記モノが大嫌いなのだ。戦記モノとは、一見空想科学小説の体を成しているが、その実、単なる軍事モノ戦争モノが好きな人間のたられば妄想でしかない。そこにはラブ&ピースがない。そんなものは読みたくもない。
というわけで、自分は「でたまか」も読まず嫌いなわけだ。
だからこそ、スペオペとしての矜持をいくばかなりとも持ち、持とうという意思を感じる本作があってよかったな、と思う。

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