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2007年10月10日 (水)

くみちょ! 組長は小学4年生

普段ならこういういかにもな感じの作品は避けるところなのだけれど、なにげに評判がよかったので読んでみることにした。結論から云えば、表紙とあらすじだけで判断しちゃいけないよね。であった。つまり、面白かったということである。

おそらくはネタとしては、セーラー服と機関銃のそれであるということは誰もが想像つくところである。その組長が小学生であるってところが本作のミソとなっており、その萌え点によって成立している。なんて書くとそれっぽいのだけれど(つーかどーせそんな感じのチャラい話なんだろうなぁ、と予断したせいで読み遅れていたわけだが)、あにはからんや、まんまの置き換えではなかった。

まず組長は、すでに組を背負って立つ覚悟があり、その才覚もあるという設定になっている。だが、それだけだと話が転がらないわけで、では物語の推進力はどこにあるのかというと、主人公であるところの借金で身売りされた主人公がそれにあたる。一見普通の高校生だが、ゲームの才がありそのせいで組を助けることになる。という感じ。まあ、ライトノベルや少年マンガにおける王道の展開ではあるのだけれど、過不足ない文章力のせいだろうか、萌えにも燃えにもいいスタンスをとってヘンに寄りかかっていないせいで、読んでいて気持ち悪くないというところがよい。
たぶん、その文章力と展開の無理のなさが、本来ならば美少女に必要以上にモテモテというDT妄想小説色を薄めているのだろう。

というわけで本作についてはけっこう、かなり、好印象。ただし、こういうフロックはそうそうないだろうなとは思うので、この手の作品はやっぱ避けがちにはなるんだろうな。

(といいつつ組長のツンデレっぷりにヤラレタだけだったりして。自分)

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