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2007年8月 7日 (火)

かわいいあなた

これは「少女マンガ」である。

少女マンガの根本理念が、2者が出会い判りあい相思相愛になる過程の物語であるとするならば、これはまさに少女マンガであるといえる。例えば、相思相愛ではなく悲しい別れの結末であったり、相思相愛後のなれあいであったりするのは、根本理念の派生でしかない。あくまでも、出会いの物語であることから逸脱することはない。

さて、この作品の場合、掲載誌が掲載誌だけに「ガールミーツガール」の物語として成立しているのだけれど、それはあくまでもたまたま好きなのがおんなのこであったにすぎず、ヘンに扇情的であったり、必要以上に特別視されるような、特異な物語とはなっていない。読みかえると(そんなのが本当にあるのかどうかは自分は知らないのだけれど)女学生特有の同姓への憧れなのかしら。ともいえるが、それも含めて、性別によってカテゴライズされることのない、ヒトとヒトという結びつきを描いているのだと思う。

ここでそれを百合といってまとめてしまうことは簡単なのだが、百合といういささか手垢と色眼鏡(エロ眼鏡?)のついたイメージではなく、プラトニックな恋愛の成就という(自分でいうのは恥ずかしいが)シンプルな純愛として捉えたい。
まあ、第1話のラストで言及される、同姓の行為についての興味に関しては、まあ現代っぽいというか、当然起こりうる疑問であるというか、それをもって純愛じゃないでしょ、というか、いったいなにを弁護しようとしているんだろう? 自分。

ともあれ、繊細な筆致も魅力的な本作。自分のそこはかとない興味と羨望と煩悩と純情によって、よかったなぁという読後感を感じたのであった。

(メガネっ娘率が高いのが理由のひとつだということも、とりあえず告白しておきます。。。)

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