チルドレン
小粋だねぇ。なんか冒頭から安心して楽しむことができたのだが、なぜそう感じたのか、なぜいきなり物語に引きこまれてしまったのか、自分でもよくわからない。伊坂の魔法にまんまと取り込まれてしまったのだろう。
ちょっとした謎とその解明。いや、解明ではない。解釈か。なぜなら真相は明らかにはされていないから。そしてそうする必要もない。これは主人公達が、日常におこったさざなみに、どう推理(という名の知的遊戯)をしたかを話し合うだけの物語であるからだ。その分、キャラクターが強烈ということなのかもしれない。
自分はあんまり続編というものに興味や欲求を感じないのだけれど、本作の登場人物たちには、また会いたいなぁと思った。
基本的にミステリーなんだけれど、個人的には一番ミステリー色の少ない「チルドレン2」が好きかなぁ。オチが軽妙かつ美しいという点においてね。
チルドレン (講談社文庫 (い111-1)) 著者:伊坂 幸太郎 |
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