タビと道づれ(1)
ひさびさの表紙買い。
ツッコミどころはいろいろあって。
例えば。絵づらでいえば、登場人物の年齢と絵のギャップがあまりにもでかすぎる(どうみても中1のタビ、どうひっくり返してもティーンのニシムラ)んじゃないのか? とか。
例えば。物語的には、コミュニケーション不全の主人公にイライラワジワジされられて、お話に集中できないじゃん! とか。
でも、そのような不満は実のところさほど問題ではなく、本質的にはかなり面白かったのである。なぜならば主役は主人公達ではなくて、閉じた世界そのものであるからだ。外界から途絶し、今日という日を繰り返す世界。アイディアとしてはそんなに突飛ではなく、それなりに前例もあるのだけれど、そこから(場所からというよりも状況から)脱出しようとする者の、挑戦していくことで少しずつ成長し関係を深めていくという二重構造が、リーダビリティになっていると思う。
1巻目は、まだまだ世界の提示段階である。これからどのように世界が展開していくのか。ちょっと期待している。
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タビと道づれ 1 (1) 著者:たな かのか |
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