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2007年2月13日 (火)

逃亡日記

ビッグマイナー吾妻先生のマンガじゃない、日記(正確には日記ですらなく対談である)シリーズ。失踪日記前後の顛末やデビュー当時からの諸々を語っている。が、しかし。その語り口たるや、饒舌とは真逆の極北、ブッキラボーにも程があるという感じで、それが対談本としては非常に新鮮であった。あくまでも活字で表現されているという限界があって、実際にはもっとほがらかおおらかな感じだったのかもしれないけれど。でも、なんとなく素の作家の姿が出ているようで面白かった。あまり饒舌な作家っちゅーものなんか胡散臭いしね。

ところで、面白いなぁと思ったのは、ふたりと5人に対する作家のスタンスで、相当に嫌だったのだろうと、文面から推し量れるのではあるが、しかし、自分は好きだっただよねぇ。それもかなり。なんかあの「ちったかたったたー」みたいなノーテンキな艶笑譚の雰囲気が子供ゴコロにフィットしたのであろう。実際、かなりヰタセクスアリス的な作品かもしらん(もちろん、コレだけじゃあないけれど)。作品をどう解釈するかは読者の仕事だからね。作品と作者と読者の関係ってそんなもんなんだろうねぇ。

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逃亡日記 Book 逃亡日記

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