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2007年1月16日 (火)

新・闇の声 潰談

久しぶりの新刊で、相変わらずの奇想奇談っぷりを堪能した。自分にとって伊藤潤二の凄さ(のひとつ)は、ストーリーテリングとして、最大の恐怖点をラストに持ってこないともすれば冗長ともとれる奇妙な余韻を描けるところにあると思っている。本巻で云えば「蔵書幻影」や「闇の絶唱」がそう。本来、落とすべきところに話が落ちていかない不安感、肩すかし感は、ちょっと他のホラー作家では見ない面白い個性だと思う。

もちろん、思いきりオチらしい場所で幕を閉じるホラーショートショートの基本のような「幽霊になりたくない」や「潰談」のような直球勝負な物語もあり、本当に千変万化なんだなぁ、と思う。ちなみに今回一番面白かったのは「潰談」だったりするので、上述の作話法が必勝法ではないことは付記しておきたい。

ともあれ、早く新作が読みたいと気長に待ちたいと思う。そしてそのときは伊藤潤二の絵のスリムだけれど肉感的な女性描写について語りたいと思う(じゃあ、今回書けばいいじゃん? いや出し惜しみですから)。

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新・闇の声 潰談 Book 新・闇の声 潰談

著者:伊藤 潤二
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