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2006年10月25日 (水)

せちやん 星を聴く人

一人の男の成功と挫折の物語である。その結末は実にほろ苦い。カタルシスがないのだ。歴史は繰り返すが如くの「せちやん」というキーワードがもたらす円環構造は、これからも続いていくだろう人類の営み(というほど大袈裟でもないが)を示し、そこに永遠を垣間見るのだが、しかし、せちやん自身は己の無常に呆然とするところで幕を閉じている。今まで自分が読んできた爽快な読後感のある川端作品とはあまりにも違うため、自分と本のあいだにどう決着をつければいいのか若干途方にくれた事は事実である。

とはいいつつ、そのリーダビリティに圧倒されつつ、読み進むことが実に快感であったこともまた事実。その点においては実に満足している。

せちやん 星を聴く人 Book せちやん 星を聴く人

著者:川端 裕人
販売元:講談社
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