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2006年8月 4日 (金)

12DEMONS

悪魔の能力を得た者たちが、能力を奪い合うというアイディアは、悪くない。正直、オリジナリティに溢れているかという程ではないが、展開次第では面白くなるはずだ。既存作品で悪魔といえば、今なら「デスノート」だろうが、それとは違った形で、悪魔に魂を売った者たちの殺伐とした緊張感に満ちた物語にありうる素材だと思う。と、いう感想を書いているということは、そうなってはいなかったということですがね。

まず、登場人物が皆素直なんだよね。あっさりと自分の悪魔の部位と能力を告白してしまう。それはどうですか? もっと疑心と権謀により相手の部位を見い出し、出し抜いていく頭脳戦が読みたかったんだけどなあ。それにもっと己の欲望をむきだしにしてもいいのではないだろうか。ほとんどが全員でもとの世界に戻ろうとしているっていうのはあまりにもいい子ちゃん過ぎるでしょ(逆説的にいかに自分が殺伐とした人間なのかってことですか? いやぁ照れるなぁ)

そして、12人も出しておいて全然活躍していない。と思ったら、こちらは次巻に続くだったのか。ということは完結編で上記不満も解消されるかもしれない。最終的な自分の感想は次回持ち越し。ということで。

12DEMONS Book 12DEMONS

著者:御堂 彰彦
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