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2006年5月13日 (土)

僕らはどこにも開かない

注意! 感想文中、話の本質にかかわる言及をしています

設定をごく単純に解体すると、象徴系学園ホラーになるのだろう。具体的には「殺された少年の怨念が殺人の連鎖を誘発する」。ね、ありがちでしょ? ところがその陳腐なストーリーを、表現のフォーカスをずらすことによって、青春期の自意識過剰で、自分はフツウじゃないというネガティブ(?)な感情のぶれと、それが解昇(解消と昇華)していく物語となっているんだなぁ。
自意識(自己認識)と他意識(他者との距離感)の在り様を、「魔法」という言葉に置き換える感覚など、上手いなぁと思う。

表現的には複数視点から事件を俯瞰展開していくタイプなんだけど、後半それが憑依とのリンクにもつながっていく。

ミステリーでありホラーであり青春学園モノ。しかしライトノベル的ではないという、電撃らしからぬ本ではあるが、しかし面白かったし、もっと知られてほしいなぁと思うのだった。

僕らはどこにも開かない Book 僕らはどこにも開かない

著者:御影 瑛路
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