カーリー
注意! 本編の根幹に触れる感想が書いてあります。
前半、少女達の寄宿舎生活物語パートが実は一番のウリなのだろうが、自分としてはいまひとつピンとこなかった。というもの、ストーリーの展開がゆるやかということもあるが、エピソードが定型の羅列になっているせいかもしれない。「お約束」を楽しむ気分かどうかで読後感も違うのだろうが、今の気分としてはちょっとアンマッチであった。
おかげで後半、いきなりエスピオナージ小説として怒涛の展開をみせ、それに我ながら結構食いついてしまった。冷静になって考えれば、展開の伏線は荒っぽいし、科白で物語を進めてしまうしで、どうかな? と思うところはあるのだが、前半のからの転換があまりにもスパンと変わってしまったため、猫だましをかけられたかのようにまんまとはまってしまったようだ。
総括すると、わりと楽しんだかなぁ。ただし続巻はいらないかもしれないなぁ。というところである。
ちなみに、これが幼い少年少女の物語だからいいのであって、よっく考えれば、近親相姦に女装趣味、不貞の関係と、不謹慎のオンパレードだよ。自分的にはそういうモードで読んでなかったので微妙にひいたっす。
カーリー ~黄金の尖塔の国とあひると小公女~ 著者:高殿 円 |
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