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2006年4月10日 (月)

ジャンクル!

木村航という作家は、ちょっと面白い世界観(アイディア)を持っているとは思うのだ。今回で云えば、植物に侵略されて共生を余儀なくされた近未来。というような設定がそれ。しかし、だからといって面白い物語になるわけではない。

圧倒的にリーダビリティがない作家なんだなぁとつくづく思ったのだった。読んでいて「なにを言いたいんだ?」って思うことしばし。最後の最後までその違和感はつきまとっていた。それはおそらく、文章の組み立て方や表現の量と位置が、おかしいせいなのだ。

まず、説明描写がよろしくない。身のまわりレベルのことは書いていいるが、(形而上的にも形而下的にも)もっと広い範囲、背景となるべき設定の描写がない。あるいはそれを必要とされるべきところにない。必要以上に書くのは野暮だが、あるべきところにないというのでは読者の気持ちをひきつけられないでしょう。

話の組み立て方もおかしくて、登場人物がなんのために登場し、なにを目的としているのかが説明不足で伝わってこない。例えば、死んでしまった3人については、この物語の中で何の役割を担っているのかが見えない。だから(表面的な目的ではなく、もっと深い部分での目的意識として)何を求めて行動しているのかが伝わってこないのだ。また、犬死なら犬死でもいいのだが、その場合そうなるべき説明、描写が必要だろう。なのに、ない。
主人公たちがなんで西を目指すのか、なぜ当に登るのか。についても、もっときちんと説明しないといけないはず。今のままでは、なんとなくクライマックスっぽいから波乱万丈的な絵づらにしておこうか程度にしか思えない。

結局、総じて、説明が足りません。ということに尽きる。

とりあえず次巻に続く。ということらしいが、すみませんが、自分としては本巻にて終了。

冒頭で、面白いアイディアと書いたものの、実は寄生共生ネタばっかりなんだね、というゲンナリ感はないわけではない。もう少し考えてほしいなぁ。

ジャンクル! Book ジャンクル!

著者:木村 航
販売元:エンターブレイン
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