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2006年3月16日 (木)

女湯のできごと

女湯は、男にとって未知の空間なのである。普段は気にもしないような場所ではあるが、云われてみれば確かに気になる空間なのである。

別に一糸まとわぬ(でもないか)姿の女性の園、という下世話な視点ばかりではなく、純粋に「知らない」ことに対する興味である。たぶん、男湯と大差ないのだろうが、女ばかりのその場所でのあれこれってやはりなにか自分の知らないナニカあるような気がするわけだ。自分の経験から云えば混浴したときと男オンリーの風呂とは、やはりなんか違うような感触があるわけですよ。異性の視線がないからこそのナニカ。そういう差があるやなしやの好奇心なのである。
(ちなみに自分は混浴は得意じゃあない。目のやり場とか、なんやかや気をつかってしまって逆に気疲れしてしまうからね)

で。本書だが、結論からいえば、そういう己の探究心を満たすような本ではなかったなぁ。女湯リアルレポートというよりは、銭湯生活にまつわる日常エッセイで、それはそれで十分気軽に面白かったのだが、積年の疑問はいまだ晴れることはなかった、と。まあそんな大仰な話でもないか。というよりも、おそらくは自分が想像するようなナニカなんか本当は「ない」ってことなんだろう。

女湯のできごと Book 女湯のできごと

著者:益田 ミリ
販売元:光文社
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