春になったら苺を摘みに
英国の老婦人、そして彼女を取り巻く様々な人々の交流。一片のショートストーリーを読んでいるようでもある。それは落ち着いた筆遣い、語り口の見事さでもあろう。やはり上手い作家だなと思う。
ただ、個人的に面白かったかというと、実は首を傾げてしまうのであった。上手さイコール面白さではないんだなぁ、とつくづく思った。多分、彼らの生活や価値観についていまひとつ興味がわかないというのがその原因だと思う。面白がるスイッチというものは、いつも「ON」ではないし、いつも同じ条件で「ON」するわけでもない。読んだ時や場所が違っていればまた感じ方も変わっていたんだろうな、とは思う。
好きな作家なだけに、今回の出会いの間の悪さにちょっと後悔している。
![]() |
![]() |
春になったら苺を摘みに 著者:梨木 香歩 |
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント