学校の階段
学校の階段を上り下りする競技のための未公認部活「階段部」の一応、スポコン系青春小説になるのだろうか。アイディアは悪くはない。新競技のレギュレーションも(若干の自家中毒は起こしつつも)面白くできている。文章も若書きのせいだろうか、ギクシャクしているところもあるが、まあそれも目をつぶろう。というわけで、おおざっぱな感想としては、まあ楽しめた。というところだろうか。
ここからは難癖。
まず、学校内を走り回ることに対する禁忌感が強く打ち出されているけれど、現代高校生において「?」な感じは否めない。純朴すぎるんじゃあないですか? おそらくこの設定で話を展開しようとするならば、中学生にしないとバランスが悪いのではなかろうか。
もうひとつ。主人公の家庭状況で、4姉妹を設定する必然性がまったく見えない。萌え要員のようで全然活躍しないし、むしろそんな設定をいれずに部活に集中した話のほうがよかったんじゃなかろうか。
あと、全体として、筋肉部だとか保育部だとか、せっかくわけのわからないサークルの群雄割拠する学校という設定と、統制主義の生徒会執行部というあからさまに「究極超人R的」な構成をとったのだったら、いっそのことオバカな学園ライフをもと前面に押し出してほしかったかな。
まあ、一発ネタとしてのライトノベルとしては面白かったです。
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学校の階段 著者:櫂末 高彰 |
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