<旭山動物園>革命
旭山動物園の改革の内容は別のところで学んでいたので、概ねのところは知っていたりはしたのだが、アップトウデイトされた「現在」の話に引き込まれつつ一気に読んだ。昨年、実際に旭山動物園に訪園しているので、特にリアリティを感じたことをあったせいだろう。ま、半分は仕事目線で読んでいたので、前半の改革事例や組織論、予算論の部分には共感したり感心したりする点が多かったのだが、反面、後半の動物園の役割と種の保存についての論には少々首をかしげるところもないわけではなく、いまひとつ読んで単純に面白いと云いきる事はできなかった。
ちなみにどこが引っかかったのかというと、動物園の持つ野生動物保護機能、環境教育普及機能などについてはまったくそのとおりだと思うのだが、種の保存のためには手段を選ばなくてもいいのか? という部分。(グラックバス問題に代表されるような)人間のエゴによる生態系崩壊は回避すべきだが、環境は変化するものだからだ。
ともあれ、そのような様々な問題提起をしているという点において読んでほしい一冊だろう。
それはそれとして、とりあえずまた行ってみたくなったのだがね。ペンギンの散歩とか観てみたいですからね、やっぱり。
「旭山動物園」革命―夢を実現した復活プロジェクト 著者:小菅 正夫 |
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コメント
是非これも読んでみてください。
文春文庫「動物園に出来ること」川端裕人
基本的にアメリカの動物園事情のルポなんですが、
文庫で新章が追加されて、日本の動物園事情、
もちろん旭山動物園にも触れています。
いろんな意味で非常に刺激的な本でした。
投稿: 長丼 | 2006年3月20日 (月) 20時11分
はい、今読んでいます。すごく面白いです。感想は数日後に。
投稿: 管理人 | 2006年3月20日 (月) 23時14分